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「ネトゲの思い出」スタッフ関係者コメント

Q:ネトゲをはじめたきっかけやエピソードを教えてください!

●柳伸亮監督
●糀谷智司氏
●渡部竜平氏
●福良啓氏
 

柳伸亮監督

ノートPCを買ったときに『リネージュ2』の体験版がついてきたのがネトゲをはじめたきっかけですね。ネトゲははじめてだったんで、こういうゲームがあるんだ! って、楽しくやってました。最近は忙しくてあまり遊べてないんですが、全盛期は――あんまり大きい声じゃ言えませんが――半日ぶっ続けで遊んで仕事は遅れつつやって……みたいな感じでした。いやほら、昔の話ですから。今はもうね、ね!

最初はソロでプレイしてたんですけど、そのうち知り合いもできてギルドに入り遊ぶようになって、攻城戦にも出てみようって話になったんですよ。あのころのリネ2って本当にキツくて、攻城戦で死んでもデスペナつくんですよ。すごくすごく、すご~く行きたくなくて。自分のキャラはドワーフの女の子だったんですけど、ドワっ娘なんてHPある肉の壁ですよ!? 気がついたら死んでますから。

そんなワケで戦闘や狩りはあんまり頑張らなかったんですけど、商売がすごく楽しくて、まさに露天ONLINEをやってました。狩りしてないからレベルは上がらないけど、お金は妙に持ってるって状態でした。

一番印象深い思い出っていうと、露天やってるときに襲われたアクティブモンスターですかねぇ。おじいちゃんドワーフで店番をしてたんですが、あるとき街中にアクティブモンスターを連れてきたプレイヤーがいたんですよ。連れてくるのに1時間ぐらいかかる超大型モンスターだったんですけど、そいつの範囲攻撃で中身のいない露天のおじいちゃんドワーフやドワっ娘たちが即死していくんです。で、50Mとか100Mする兜とかが飛び散っていって、それを拾いまくるプレイヤーがいて……アレはヒドかったなあ。僕のおじいちゃんも死んで、兜が1個無くなってました……orz
 

project No.9 プロデューサー
糀谷智司氏

はじめてネトゲ(MMOROG)を遊んだのは学生時代ですかね。学校の友だちとはじめたんですけれど、就職してなんだかんだで忙しくなって、3年ぐらいで引退しちゃいました。会わなくても一緒に遊べるのがネトゲのいいところですけれど、時間帯が合わないとどうしても、ね……。それで、今の仕事をはじめてから新しいのをはじめたんですよ――天族と魔族が戦ってる作品(The Tower of AION)なんですけど。この業界、朝まで待機とか待ち時間が結構あって、その待ち時間に細切れで遊んでました。

僕はアタッカーなんですけど、すごい手間がかかるクエストを何十回とやって、ようやく最上位のディー○ァニオンって装備を取ったんです。そいつは双剣と大剣が選べたんですけど、僕は大剣を選んだんですよ。でもホントはそこでは双剣を選ばなきゃダメで。

“よし、これで俺の天下やで!”って思ってたのに、「DPS稼げないタンカーとかクソですね」とかさんざん言われるんですよ。でも、タンカーがタゲ固定できないならアタッカーが火力落とせよ、火力関係なくぶっ放すからタゲが移るんだろ、だから全滅するんだよ!! ……って思いながらプレイしてました。
みんなアタッカーやタンカーにはキビしいのにヒーラーには優しいんですよね、ちぇー。
 

KADOKAWA コンテンツプロデュース部
渡部竜平氏

学生時代がちょうどMMORPGのはしりで、2DCGがかわいいあの作品(ラグナロク)が出てきたときだったんですよ。なので、研究室でずーっと遊んでました。研究室の仲間も一緒に同じ部屋の中でオンラインにつないで遊んでるという状況でしたね。あ、でもちゃんと研究はしてましたよ! あくまで空いている時間でということです(笑)

最初のうちはLVを上げるのが楽しくてずいぶんと冒険に出ましたが、しばらくしたら冒険より人とのやりとりのほうが面白くなっちゃって、冒険へは全く行かなくなりました。街中のそこらへんにみんな座って待ってるアレですね。完全にチャットゲーとして遊んでました(笑)。

その後は有名RPGのナンバリングタイトルがPlayStation2で出ると聞きHDDまで買って遊びはじめたんですが、社会に出るようになって時間が取れず、ほとんど遊ばないまま離れちゃいました。

だからネットワークを介したゲームってくくりだと、むしろ今のほうが遊んでいるんですよ。イカちゃんのアレとか一狩りいっちゃったりするアレとか。

遊ぶスタイルやゲームのジャンルは変わりましたが、画面の向こうに人がいるネトゲの面白さってのは変わらないですね。やっぱり楽しいです。
 

NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン プロデューサー
福良啓氏

ひとさまに言えるぐらいディープに遊んだことがあるネトゲって1本だけなんです。このまえPlayStation2とXbox 360のサービスが終わっちゃったゲームなんですが、Windows版は運営されているので続けて遊んでいます。今年で14年目になります。

きっかけはサービス開始後に友人に誘われたからなんですけど、その友人は白魔道士で私は戦士の二人組でしばらくやってました。ただ、前衛職の戦士なんて当然パーティに誘われないワケですよ。白の友人は引く手あまたでLV差がどんどんついていって、「これはヤバいぞ」と。そんなワケで仕方なく自分が毎回、リーダーをしてパーティを作ってました(笑)。

ゲームにログインしてきた人のジョブとレベルをチェックして、例えば「LV48のパーティーです、一緒に〇〇の狩場へ行きませんか?」って速攻でtellするワケです。人集めは早いもの勝ちですからね。で、持ち物は大丈夫か狩場までかかる時間とか、確認をとってパーティー引き連れ30分かけて狩り場へGo! と。もう引率の先生ですよね(笑)。でも、そのぐらい必死にやってましたし、そして何より楽しかった。そのころは仕事を終えて帰ってきて0時ぐらいからはじめて朝の6時ぐらいまで遊んでたので、睡眠時間は2、3時間だったかな。そんな状態が2~3年つづきました。

やっぱりネトゲの緊張感がたまらなかったんだと思います。そのゲームはLV補正がキツめに設定されてるので適正レベルで適正な狩り場に行かないと経験値が入らないんですよ。そして操作を間違って強い敵を複数引っ張ってきちゃうと全滅しちゃう。僕がミスするとみんな死んじゃう! っていう緊張感と、みんなと一緒に倒して経験値が入ったときの達成感。これは従来のソロプレイのゲームでは味わえなかった。

あと、ネトゲって当たり前ですけれど中の人は見えないワケですよ。だから中学生ぐらいなのにカリスマがあって人間ができた人もいるし、逆に自己中でどうしようもないおっさんもいる。変な予備知識が入ることはないから完全に中身勝負なんです。「今プレイしてるのはこれまで経験したことがない全く新しいメディアなのかも」と気づいたときは、ちょっと震えましたね。
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